とんがりぼーいだった頃
とんがりぼーいだった頃
夜が更けるだけで泣けてきた
メットの隙間から山風が季節を運び
心は静かにダンスをはじめる
投げた餌に責任は負わず
ただ夜空に皮肉を浮かべる
まばゆき月に浄化されるも
ただ一瞬の落ち着き
ただじゃれあいの言葉
ただじゃれあいの言葉
とんがりぼーいだった頃は
ただじゃれあいの言葉を紡いでいた
ほつれた糸のように
かよわくやさぐれたそれは
自分の頬に心地よい柔らかさだった
とんがりぼーいだった頃
窓越しに片肘をついてみるのが世界だった
ぼんやりとただ流れる視界
靄がかった色味が空に吸い取られっていった